突然ですが、怒らない子育て、できていますか?
小学生2人の母である私は、無理です。怒らない子育てなんて、夢のまた夢…。
怒らないようにしようと思った数分後には、怒らざるを得ない出来事のオンパレード。
怒らない子育てなんて無理~!と、落ち込んでいませんか。
でも大丈夫です!!毎日毎日、子どもに、まっすぐ全力にぶつかっているお母さんは素晴らしいです。
お母さんは感情表現の見本にもなるんです。
無理して怒らない子育てをせず、怒っている姿も見本として教えてあげてください。
今回は母歴12年目の私が、12年間の間に学んだちょっといい話もご紹介しています。
子育てに行き詰ったときや、誰かに頼りたくなったときの、小さな助けになれば幸いです。
怒らない子育ては無理?!怒ると叱るの違いとは
「怒らない子育ては無理」とあきらめる前に、『怒らない子育て』と『叱らない子育て』についてお話しさせてください。
実は『怒る』と『𠮟る』では、根本的に意味が違うのです。
怒ると叱るの違いとは?
goo辞書にて、『叱る』と『怒る』の使い分けを調べてみました。
1「叱る」は、相手の非を指摘、説明し、きびしく注意を与える意。腹をたてているわけではないので、「優しく叱る」という表現も可能。
引用 goo辞書
2「怒る」は、腹をたてて相手に注意する意なので、「優しく怒る」とはいえない。
『叱る』とは、子どもにしてはいけないことを伝える行動です。
子どもが、人としてやってはいけないことをやってしまったときに、はっきりと伝え、行動の責任をとることを教える。これが子どもを『叱る』目的です。
そして『怒る』とは、感情的に相手に気持ちをぶつけることです。
『怒らない子育て』は『叱らない子育て』ではない
つまり『怒らない子育て』というのは、注意はしっかりしとするが、感情をぶつけるような『𠮟り方』をしない子育てと念頭におきましょう。
もちろん子どもは、悪気が有っても無くても、してはいけないことをしてしまいます。
子どもがしてはいけないことをしてしまった際は、しっかりと『叱る』を意識すると、無理なく『怒らない子育て』に近づくことができるかもしれないですね。
しかしそうは言っても、何度言っても言うことを聞いてくれなかったり、忙しいときには、感情的に怒ってしまうこともありますよね。
いくら『叱る』と『怒る』の違いが分かったって、怒らない子育てなんて私には無理~!
私は自分で言うのもおこがましいですが、普段はとても温厚な性格で、他人にイライラを感じることが少ない人間です。
しかし、なぜか『対子ども』になると、瞬間湯沸かし器のように、簡単にイライラゲージがマックスになってしまいます。
怒らない子育てを無理にしようとしない!
そんな私は、怒らない子育てなんて無理と思っているのと同時に、日頃から思っていることがあります。
それは、【わが子には、自分の感情をしっかりと表現できる人になってほしい】と言うことです。
怒らない子育てとどんなつながりがあるの?と思いましたか。詳しくご説明しますね。
親は感情表現の見本でもある
もしも1番近くにいる母親が、自分が悪いことをしても、決して取乱さず『〇〇くん…』と諭してくるような人だったら…。
感情の表現の仕方を分からないまま大きくなっちゃうのではないかと。
怒らない子育てというのは、『人は怒るとこうなる』という場面に、なかなか出くわすことがないということです。
私は、わが子の前でも、全力で笑い、喜び、怒り、泣きます。無理して隠すことはないです!
母親だって人間でちゃんと感情が有って、そして自分だってもちろんちゃんと感情が有る。
怒りの感情はこうやって表現をする、うれしいときは目一杯喜んで、悲しいときは泣いたっていいんだ。
それを理解することで、自分の気持ちをしっかり表現することができ、そして人の気持ちを汲み取ることができる人になれるのではないかなと思うのです。
もちろん理不尽なことで怒鳴ったり、必要以上に怒ることはいけないことです。
しかし、わが子がいけないことをしたのであれば、腹が立ってとっさに声を荒げることが有ってもいいのではないかと、私は思うのです。
無理して『怒らない子育て』を実践して、本音が言い合えない親子ってなんだか寂しいと思いませんか。
普段から全力で子どもに向き合っていれば、例え少々声を荒げたとしても、子どもにはあなたの愛は伝わっているはずですよ。
怒らない子育てのために無理せず一工夫
『怒らない子育て』は無理してやらなくてもいいというお話をしてきましたが、そうは言っても怒るのだって疲れますよね。
できれば誰だって怒りたくない。
毎日を笑顔で楽しく過ごせたらどんなにいいだろうって、私も毎日思っています。
子育てに悩んでいたときに教えてもらったこと3選!
本当は、怒らない子育てがしたいのに、気付いたら怒ってしまう。そんな自分がもう無理…。となってしまうこともありますよね。
私も幾度となく、そんな悩みに襲われた経験があります。
特に兄であるタロは初めての子と言うこともありますが、周りと比べて少しユニークな子で、ことあるごとに私を悩ませました。
しかしそんなときに助けてくれたのは、保育園や学校の先生だったり、子育て相談の相談員さんだったりでした。
世間では色々な怖い話も聞きますが、私個人は、先生や保健師さん、相談員さんたちにいつも救われてきたんです。
今回はその中でも、特に印象に残っている話を3つご紹介します。
3歳児健診のときに心理相談員さんに言われたこと
タロが3歳児健診のときのことです。
周りに比べて言葉も遅く、全く落ち着きのないタロ。その場で、心理相談を受けることになりました。
その相談中も、相談員さんになんとか受け答えはできるものの、バタバタと部屋中を走り回るタロ。
私は「多動ですね」とか言われるんだろうとげんなりしていました。
しかし、心理相談員さんから言われた言葉は意外なものだったのです。
すごくいい笑顔ですね。
お父さんもお母さんも一生懸命にちゃんとかかわってあげているのが分かります。
きっとタロくんは、お二人の愛に満たされているんですね。
言葉はまだ出てないですが、コミュニケーションはとれているので、今のところは大丈夫だと思います。
私は衝撃と安堵感とで、涙が止まらなくなりました。
【どこでも自由にバタバタできる】=【お父さんやお母さんがいるから、安心しきっている】という概念を教えてくださった、このときの心理相談員さんには感謝しかありません。
発達相談の相談員さんに言われたこと
そしてタロが5歳のころ、やんちゃすぎるタロを心配して、何度か発達相談へ行ったことがあります。
そんなときに言われたことば。
後追いで怒るんじゃなくて、大人が先回りして先手をうつの!
この子はこういう子なんだって、認めてあげることも大事!
当たり前と言われれば当たり前なのですが、なかなかそれが難しい。
でも先手を打つことをちょっとでも意識するだけで、日ごろのイライラが少しは減るのかなと思います。
- 片付けが苦手な子には、片付けしやすいしくみを作っておく
- 朝バタバタしてしまうなら、30分早めに起きる
- 〇分になったら終わりと、事前に約束させる
このころは、保育園前の朝が戦争のようでしたが、少し早く起きて、タロの要求に付き合うだけで、今までが嘘かのようにスムーズにいくことが多くなりました。
親が怒りたくないように、子どもだって怒られたいわけじゃない。先手を打つことで、お互いにWin-Winな状態になれるんですね。
通級指導教室の先生に言われたこと
そしてタロは小学1年から4年まで、通級指導教室へ通っていた経験もあります。
通級の先生に、宿題を言われないとやらないと相談したときのことです。
宿題を帰ってすぐにしないといけないという決まりはない。
本人のやる気が出るタイミングを、本人に決めさせればいい。
とても目から鱗なアイディアでした。
それがきっかけとなり、わが家の宿題タイムは、夜のお風呂上りと決まっています。
自分で決めたということもあり、その時間には、誰に何も言われなくても、宿題に取り掛かることができるタロです。
そんな風に幾度となく、周りの人の力やお言葉、アイディアを借りて、できるだけ?できれば?怒らない子育てをしています。
いえ、それでもやっぱり怒らない子育ては無理です!!
無理なんかーい(笑)
しかし、子どもも親も、無理せずに、のびのびと一緒に育っていけたらうれしいなと思っています。
まとめ
- 怒らない子育ては無理でも、毎日全力で子どもと向き合っているお母さんは、全員素晴らしい
- 怒ると叱るは根本的に意味が違う
- 怒るは「感情的に気持ちをぶつけること」、叱るは「いけないことをしてしまったときに、注意をすること」
- 親は感情表現の見本にもなる
- 子育てに悩んだときは、先生や専門家に相談するのもひとつの方法
私はタロが初めての子で、タロと共に母として成長してきました。
怒らない子育てに憧れたことも、もちろんあります。しかしそれは無謀な願いだと悟るのに、それほど時間はかかりませんでした。
もっといいお母さんなら、タロはもっと落ち着いた子になれたんだろうかと、何度悩んだことか。
けれどそのたびに、周りの方が助けてくれて、そして何よりいつも笑顔で楽しそうなタロ自身に、私は何度も何度も救われてきました。
怒らない子育てを無理にしようとして、苦しくなってしまっては元も子もありません。
まずは、お子さんと一緒に泣いたり笑ったり怒ったり、いろんな表情を見せてあげることも必要なことだと思います。
子育ては、親育て。お子さんと一緒に、無理なく楽しく成長していけたら、それが1番だと、11年目の母は思うのでした。
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